平成27年3月定例議会報告(平成27年2月24日~3月24日)
◆ 市長・教青長の施政方針等に刻する各会派の代表質問を行い、人権擁護委員の推薦議案2件を同意、平成 26年度補正予算案8件を含む先議議案(平成26年度中に撤認を要す議案)12件を可決しました。
◆ 市長が提出した平成27年度予算に関する議案10件と条例の制定など一般議案31件、市民からの陳情1件を各委員会で審査し本会議で可決・同意・採択されました。
◆ 最終日には、追加議案として市長提案の条例改正1件、新教育長・教育委員の任命議案各1件が可決・同意され、議員提出議案10件のうち5件が可決されました。
《予算審査特別委員会の審査から》
◎ 一般会計予算規模は過去最高を吏新し、伸長率 4.2%の約1,417億2千万円と提案されました。我が会派は結果的には賛成いたしましたが、質疑や討論において今後その執行にあたり留意してほしい点を指摘・要望を行いました。
担税力を上げるために、戦略的な歳入確保策が急務!
歳入の根幹を成す市税収入は665億円で昨年比1億円増(0.2%)増となっていますが、問題は市税収入が歳入全体の46.9%しかないことです口近隣他市では50%を超えているところが多い中で、本市の担税力の低さが課題と言わざるを得ません。また、市税収入以外の歳入では、市債(借金)が約 24億7,100万円(昨年比 20.3%増)となっており、平成26年度の決算では市債残高が、再度1,000億円を超えそうだと言われている。相変わらず借金に頼る市財政に変化なく、税収を上げようという施策が功を奏していない。討論の中でも労働力のある若い世代の流入促進のために、子育て施策も大事だが住宅政策の面からも戦略的な歳入確保策が必要と指摘しました。会派としても具体策を検討し政策提言してまいります。
歳出は優先順位を明確に計画的な予算措置を望む
歳出全体の46.3%を占め福祉を担う民生費ですが、子育て施策や高齢者・障がい者施策への公共サービス増に対応するために、歳出の大部分を占めるのは仕方ないところです。しかしながら、これも他市に比べ少し高いパーセンテージになっているのも事実である。まだまだ歳出削減の可能な部分、例えば生活保護費不正支給防止のための厳格な審査や調査の徹底を推進することを指摘し、高齢者対策では、地域包括ケアシステムの構築に更なる尽力を要望しました。
その他の歳出では、子ども医療費助成で医療費抑制の視点を忘れてしまうような、安易な助成にならぬように注意すること、自転車駐輪場整備にあっては計画に基づいて実施されるべきであることや学校の電子黒板の試験的導入にあっては費用対効果の検証をしっかりと行うこと、国の名勝指定を受けた戸定邸庭園を観光施策の軸とすること、スポーツ活動支援では東京オリンピック・パラリンピックも見据えた施策展開を望むことなどを指摘しました。地方創生で自治体に主体性が求められることから市の将来を見据え、優先順位を明確に計閥的な予算措置を要望いたしました。
《常任委員会の審議審査から》
新松戸地域学校跡地活用事業再検討案に我が会派は反対!
新松戸北小・北中の跡地を半分売却し、その売却額で新しい公共施設を建設する事業ですが、民間活力を導入するために事業提案を受け最優秀の提案を採用して事業化を決定しました。しかしながら、事業の途中で建設資材高騰や労務単位の上昇を理由に提案した施設が建設できないとの事業者の強い希望から事業内容を再検討し、2階建てを 1階建てにするという縮小した案で建設の契約をしたいという議案を提出口これを我が会派は、筋の通らない議案であることから建設の延期も視野に入れたほうが良いと主張し反対いたしました。筋の通らない議案であるとするのには3点の理由があります。まず 1点目は、そもそも本事業のリスク分担のうち経済リスクの物価リスクは、事業者負担とされているにも係わらず、想定外の物価上昇という理由で事業者だけに負担させることはできないとの答弁。百歩譲って本市が負担するとしても、負担の割合は事業者と折半するのが当たり前なのに、事業者に24%程度しか負担させていないことは不自然。さらには、本市の他の事業においてこのようなリスクは本市が負担していないことを鑑みれば、他事業との整合性・公平性も損なわれます。なぜ本市執行部は、そこまで事業者に加担するのか?2点目は、新松戸支所はエレベーターの設置が出来ないため、将来的には市民センター機能を新しい施設に移すとまで答弁していたのに、エレベーターが設置出来るようになったのでこんな大きな施設はいらないような説明に変わり、まるで縮小ありきでエレベーターを無理やり設置できるようにした感があること。たとえ今の新松戸支所にエレベーターが設置できたとしても築年数のたった建物であることから、公共施設再編の中で必ず問題が生じる。3点目は、事業費が足りないもう一つの理由は解体工事中に発見されたアスベストを処理する費用を建設費の一部から支払ったためで、これは議会も認めていますが、議会が認める前にすでに工事を進めており追認せざるを得ない状況で、あったことは、まったくの議会軽視であること。
我が会派は以上のことから、当初に事業者が提案してきた内容の通り、規模縮小しない建物を建設すること、もしそれが出来ないなら建設費の高騰がおさまるまで事業を延期するか、もしくは一度白紙に戻し新たな事業提案を募集するべきであることを主張し、これを認めれば大事な市民の財産を無駄にしてしまうと考え、反対といたしました。他の会派は賛成したため議案としては可決されましたが、大変に残念な結果となりました。これからも我が会派は是々非々で議案に対し判断してまいります。
30%上乗せプレミアム商品券を発売決定!
国において「地方への好循環拡大に向けた緊急経済対策」が閣議決定され、それに伴う緊急支援交付金を活用し、本市もプレミアム商品券の発売および子育て世帯への商品券の配布事業を行うために、先行して平成 26年度補正予算を可決しました。可決により、プレミアム商品券の発売は平成27年7月18日(土)〜24日(金)、1冊10,000円(1,000円券13枚綴り)を120,000冊発売予定(1人3冊まで)です。子育て世帯への配布は、中学3年生までの児童のいる世帯に児童1人あたり3,000円分の商品券を7月中に郵送する。どちらも利用期間は平成27年10月末までです。
駅前に保育ステーションを設彊し送迎保育事業者を導入!
私が選挙中にも訴えておりました保育事業のひとつで、すでに流山市では先駆的に導入している駅前保育ステーション事業を本市も平成27年度から実施することになりました。そのために前述の緊急支援交付金を活用して送迎用のパスを1台購入し、松戸駅前に開所予定の保育施設に一時預かりのスペースを設け、そこに児童を預けてもらい、そこから市内の保育所へ巡回送迎を行う事業です。これは近所の保育所が満室でも遠くの保育所へ預けられるメリットがあり、保育需要の地域的偏在を解消し保護者の保育への負担軽減により、子育て世代の流入を促したい。今後は他の駅への設置を要望していきます
陳情採択(全会一致)により、栄町西地域周辺の浸水予防対策強化を!
近年の豪雨により浸水および冠水の深刻な被害を受けている、六間川・横六間川周辺の栄町西地域を心配し、私の所属している(一社)宅建協会松戸支部の特別委員会で調査を行い、このような地域を無くすことで、栄町西地域の皆様が安心安全に住んでいただけるように、あるいは松戸市に流入される人が減少しないようにとの思いから、陳情を提出し全会一致で採択されました。これによりこの地域の浸水対策は議会の総意となり、最優先課題という取り扱いで、適切な措置を講じていただくことになります。
[市政報告〜6月議会へむけた執行部説明から]
新設小学校の名称が選考され決定
松飛台駅近くの新設小学校(これまで(仮称)関台小学校と呼ぶ)の名称を「広報まつど」で募集し、応募総数59件のうちから「松戸市東部地区新設小学校学校名検討会議」により4点が選定され、最終的には教育委員会会議において『東松戸小学校』と決定されました。選考理由は、東松戸地区の発展と将来性を新設校の未来と重ね合わせたとのことで、正式には6月定例議会で決定する。