平成27年9月定例議会報告(平成27年9月1目~9月30目)
- 初日に市長から専決処分議案1件の報告を受け承認、公平委員会委員および固定資産評価委員の選任議案がそれぞれ1件あり同意しました。
- 市長から提出された、平成26年度決算の認定議案10件・一般議案11件・市民から提出された請願1件と陳情3件を各常任委員会で審査を行いました。(採決結果は、決算認定議案10件「認定」・一般議案11件「可決」・請願1件「不採択」・陳情3件のうち1件「採択」2件「不採択」)
- 最終日には、追加議案として市長から提出された、教育委員会委員の任命議案1件に同意し、議員提出議案8件を上程し1件「可決」7件「否決」しました。
《市政に関する一般質問から》
総戸駅バリアフリー化と駅ピル建設工事の見直しが明らかに
この工事は平成31年度中に完了の予定でしたが、その後JR東日本から建設資材高騰や労務単価上昇により見直しが必要とのことで、新たな方針が示されました。バリアフリー化を含めた駅舎改良工事と新駅ビル建設を2期に分け、バリアフリー化の駅舎改良工事を先行実施する白着工は、平成28年度下半期ころで完成は平成30年度、その後新駅ビル建設工事となり全体の完成は平成32年度となることが明らかになりました口また、松戸市が設置予定している西口のエレベータ一等の昇降設備は、JRの工事に支障のないところから先行して整備するとのことです。
羽田空港への直通パス運行を前向きに検討開始
平成29年度に東京外かく環状道路の開通に合わせ、羽田空港へ向かうリムジンパスの運行についてパス会社との協議を始めることになった。併せて、これまで会派としても要望しているように、松戸駅への乗降客増加を見込めることから、途中首都高速湾岸線を経由してディズニーランドへの停車も検討事項のひとつとしていきたいとのことです。
松戸市立病院が地域周産期母子医療センターの認定に大きく前進
東葛北部医療圏内ねは、県内2番目に多い住民(約135万人)が住まわれているにもかかわらず、地域周産期母子医療センターに認定された病院がない状況である。しかも、他の地域には必ずーつの病院が認定されており、住民としては安心して子どもを産み育てられる環境が整っている。このような状況下において松戸市立病院が認定を受けることは大きなメリットがあり、かねてよりその認定取得に向けて医療体制や施設整備等に取り組んできた。その結果、8月18日の県との協議において認定に前向きに取り組むと明言され大きく前進しました。認定されれば、県からの運営費補助金が受けられることや医師・看護師が集まりやすくなることもあるが、最大のメリットは松戸市に住んで子どもを産もうとする市民の安心感の向上、ひいては松戸市の魅力アップにつながることから早期の認定取得に努力していただきたい。
市政協力員制度から地域代表者制度への移行に問題点浮上!
平成28年度から市政協力員制度を廃止し、地域代表者制度へ移行するための準備は着々と進んでいることは確認できました。ところが議会として要望してきた内容と大きく違っている点が一部あり、問題ありとして取り上げられました。新しい制度では、従来からお願いしている行政連絡物の配布等の業務に対して交付金を町会・自治会等に振り込むと説明されてきましたが、最終的な説明では地区長会議で承認されたとして、市内13地区に交付金として振り込むという内容に変わっていました。その理由として、振込事務の軽減や地区未加盟町会の加盟促進につながる等をあげていますが、すでに多くの町会長・自治会長等から反対の声が届いています。議会としても反対で、このような制度における予算配分は市長がマニフェストに掲げた地域自治区ごとの地域協議会をつくり予算を配分するものと似通っています。以前にも予算審議においてこのような予算を修正しましたように、予算と権限をつけることで地域代表者へ権力を与えかねないし、それがコミュニティーの崩壊につながりますので、議会としても一環して反対をしています。これからも従来通りの町会・自治会等に交付するように要望してまいります。もし聞き入れず強行されるならば、前回のように予算委員会で修正による対応しか出来なくなります。
《決算審査特別委員会から》
- 決算審査特別委員会は、監査委員を除く42名が各常任委員会を基に構成した4分科会に分かれ専門的知見を活用し、より中身のある審査を行いました.その後全体会の採決において10件すべてが「認定すべきもの」として本議会ヘ報告されました。
歳入・歳出ともに壇加傾向にあり、過去最大額を計上!
一般会計の歳入決算額は1,491億円(前年度比5.1%増)、歳出決算額は1,424億円(前年度比5.8%増)で、ともに過去最大額を計上し、実質収支額は55億円(前年比19.3%減)となりました。歳入増はいいが歳出増が上回ったため、実質収支額が大きく減額となった。経常収支比率も9o.6%(過去5年で最大)と上昇し、財政運営の自由度が低く硬直化した状況と言えます。
市税収入の状況は前年度出7億円(1%)増の679億円
市税収入の状況は、平成19年度に財源移譲等により704億円を計上して以降、平成22年度決算までは減収でしたが、景気回復とともに平成24年度以降は増収となっています。決算においては市税の収納率つまりどれだけ回収できたかが大事で、平成12年度より収納強化策(滞納整理システムの導入や差押不動産等の公売実施など)に取組んだ結果、平成26年度は96%と向上し、この数値は県下54市町村で市川市・流山市に次いで第3位と高いことがわかり評価いたしました。
市民1人あだりの市税収入〈担税力〉は近隣市に出べ低い
松戸市の担税力は139,091円ですが、市川市と比べて約3万円・柏市と比べて約2万円低い状況です。今後は市税を徴収できる市民をもっと増やすことと、企業誘致や空き店舗・住戸の解消を積極的に実施していくことが必要です。
市債(借金)残高は増加、市民1人あたり約37万円の借金
平成26年度の市債残高は、一般会計1,004億円・特別会計607億円・企業会計83億円・ほかに公共用地の先行取得などの債務負担行為分117億円で合計1,798億円(昨年度比6億円増)となり、市民1人あたり約37万円の借金を背負っていることになります。
《教育環境分科会の審査から》
いじめ認知件数が急唱の原因と苅処の状況について
平成25年度から「いじめJの認知件数が急増し、決算年度においてもその増加傾向は変わっていないことを指摘し、その要因を尋ねました。これは報告の方法が変わったためとの答弁でしたが、大事なことは発生した九、じめ」の解決に努力し、いかにその後いじめを継続させずに解消できたかということで、決算年度の「いじめ解消率」は小学校で99.6%・中学校で97.4%とのことで努力が伺えます。さらに100%を目指していくためにも、教職員が子どもたちに向き合う時間をしっかり取ることをお願いしました。そのことにより「いじめ」の発生自体も減らせると確信いたします。
《常任委員会の一般議案・請願・陳情の審査から》
歯と口腔の健康づくりに関する条例を求める陳情を採択
歯と口腔の健康は、子どもの健やかな成長や生活習慣病予防や介護予防など、市民の健康維持に極めて重要な役割を持ち、しかも医療費削減につながり社会保障制度の維持にもつながります。しかしながら学校卒業後に口腔の健康診断のために自ら通院される方は少なく、生涯を通じた歯と口腔の健康づくりが課題となっており、条例を制定し松戸歯科医師会の協力を得ながら市民の健康機会増やし、健康の維持や増進をはかるべきとのことで陳情が採択されました。
ココット問題に係る裁判販訴の原因究明・賠償責任の請願・陳情はすべて不採例
県からの補助金を使って実施されたインフォメーションデスク事業と空き店舗を活用した人材育成事業について、事業者であるNPO法人ココットからの報告書を県に提出した後に、県から補助金交付要綱に違反のため補助金返還を求められ、同法人と協議しましたが違反を認めず協議は平行線をたどりました。そのため本市が県に一先ず補助金を返還し、その金額の返還を求め提訴いたしました。第一審では、市にも一定の過失があったことから市の過失割合3割と認定され本市は控訴しないこととしたが、すべて自分たちが正しいとする同法人からの控訴により第2審へ進みました。しかし2審では一転して、インフォメーションデスク事業は市の主張が全面的に認められましたが、空き店舗を活用した人材育成事業については全面的に同法人が勝訴となり、その後の最高裁への控訴は断念した問題について、敗訴の原因究明・賠償責任を求める請願・陳情です。請願の審査では、紹介議員2人が趣旨説明を行い、その後各委員からの質疑を受けましたが、まともに答えられない始末で、更には質疑の多さに苛立ち、質問した委員に罵る失態を見せました。その後、執行部に対しての質疑においては、議会としても当時提訴を行う議案に執行部からの説明を受け賛成しており、一方的に執行部を責めることは出来ません。ただし、当時の説明に虚偽の内容があったというなら話は別ですが、それらの説明は裁判の中で証言として認められていることでもあり、虚偽でないことは明らかです。陳情事項には議会に調査委員会を設置して真実を原因究明して欲しいというものもありましたが、調査委員会において裁判以上のことは出てこないと判断、そこでこれまでの判決文をすべてホームページに掲載し、市民に情報開示することを執行部が約束してくれたこと、また上告しでも最高裁では棄却される内容であることから、これ以上無駄に時間と費用をかけないということにも納得できることから、これらの請願・陳情は不採択としました。
◯●松戸市政ニュース●◯
新 松戸市立病院の起工式が11月25日に挙行し着工ヘ!
新市立病院建設の工事施工者である清水建設株式会社が、地権者(6月30日)と近隣住民(7月5日)に工事説明会を開催し、工事計画の概要や工事期間中の約束事項などを説明し一定の了承を得られたことから、このたび11月25日に起工式を挙行し着工の運びとなりました。工事期間は平成27年12月1日〜平成29年9月29日、建物規模は鉄筋コンクリート造(一部鉄骨造)9階建、延べ面積約47,000㎡で平成29年12月中に開院する予定で進捗しています。
市有施設における旭化成建材が施工した杭打ち工事は3件
過去10年間に松戸市の公共施設で発注した工事のうち、旭化成建材が杭打ち工事を実施しものは3件と公表しました。内容は小金消防署と小金中学校第1校舎および馬橋駅西日新坂川橋の3件で、いずれも傾いたような異常は確認されていないとのことです。しかしながら本当に市民の不安を解消というならば、データに関しての調査は同社側の調査結果を待つことなく、独自調査を至急行いデータの改ざんや流用の有無を公表し、あった場合には早急に本格調査に入らせるよう要望していきます。
次回の12月定例議会は、平成27年12月4日(金)〜22日(火)です。いずれも午前10時開催予定ですので、どうぞ傍聴にお出かけ下さい。