令和元年12月定例議会報告(令和元年12月4日〜12月20日)

  • 初日に市長から提出された専決処分の議案を「同意」、議案第41号~第53号までの13件が上程されました。
  • 市長が提出した一般議案13件と市民より提出された陳情1 件を委員会にて審査し、最終日の
  • 採決により、陳清1 件を「不採択」とし、それ以外は全て「可決」または「同意」されました。
  • 最終日には、議員提出議案8件が採決され、4 件が「可決」4 件が「否決」となりました。

《総務財務常任委員会の審議から》

一般会計補正予算案、債務負担行為の補正(3億4,141万円)を承認

 一般会計補正予算案(第3回)は、債務負担行為の補正で、議案第52号及び議案第53号の「指定管理者の指定について」に伴い、各施設の安定した運営等を確保するために債務負担行為の設定をするもので、内容は「稔台市民センター」の管理代行業務の期間を令和元年度から令和3年度、限度額を63,802千円及び「市民交流会館(新松戸)」の管理代行業務の期間を令和元年度から令和6年度、限度額を240,339千円とするものです。
審査の過程では、「稔台市民センター」の指定管理が随意指定となっていることに触れ、つまり随意指定というのは公募をせずに、これまで管理業務を行っている「稔台連合町会」だけを評価し、一定の評点に達すれば引き続き指定管理業務を行わせるということですが、これに対し競争性が働いていないのではないか、管理料の増が事業者の言い値になっていないかなどの質疑がありましたが、地域の力で管理していくことが理想であり、民間の事業者よりも管理料は安くなっている。また管理料金の増額は、消費税の上昇に伴うものと、評価の中で、管理運営に対する企画カ・意欲.姿勢の評価が低かったので、その部分を強化していくものであることなど答弁があり全会一致で可決承認されました。

《健康福祉常任委員会の審議から》

松戸市手話言語条例を制定

 手話が言語であるとの認識に基づき、手話の普及および手話に対する理解の促進を図ることにより、障がいのある人もない人も共に暮らし、尊重し合うことが出来る共生社会の実現をめざすことを目的として、松戸市手話言語条例を制定するとの議案が提案され、全会一致で可決いたしました。
 この条例制定の背景および経緯として、手話は、音声言語と異なり、手指・体の動き・表情などで視覚的に表現する言語ですが、これまで言語として認められてこなかったことや、手話を使う環境が整えられてこなかったことから、ろう者の手話を使う権利が制限されてきました。こうした中、障害者基本法などにおいて、言語に手話を含むことが明記され、ようやく手話が言語であることが認められましたが、いまだ手話に対する理解が社会において深まっていないことから、手話が言語であるとの認識に基づき、手話に対する理解が広がるための環境を整え、全ての市民が安心して暮らせる優しい心を育むまち「まつど」を目指して条例を制定します。また、今回の条例制定議案の提案については、平成26年6月松戸市議会にて「手話言語法の制定を求める意見書の提出を求める陳情書」を受理し、健康福祉常任委員会にて採択、平成28年6月に「全国手話言語市区町会」が設立され、松戸市も入会、平成31年3月に「聴覚障害者の住みやすいまちづくり市民の会」設立され、同会より「手話言語条例制定に係る要望書」が提出され受理したことから、今回の議案の提案となりました。
 この条例が制定されたことにより、松戸市は条例に従い、責務として手話を必要とする人が手話を使用しやすい環境整備をすすめるとともに、普及等に関する施策を推進する。また、基本計画の策定も求められることになり、施策の推進のための必要な財政上の措置を講じるよう努めることになります。一方、学校においても児童・生徒が手話に接する機会を提供することや、医療機関への手話対応への環境づくりの啓発や緊急時及び災害時の対応として、手話の必要な人に対しで情報の取得及びコミュニケーションの支援を行う。なお、現在自治体において手話言語条例が制定されているのは、都道府県条例27市区町村条例260の合計287(令和元年11月現在)なっています。
 この条例制定は、国に対し手話言語法制定を求めることの目的の一つとなっており、同条例を制定した各自治体とともに協力し、とりわけ千葉県および県内5市が条例制定しており、国の同法制定の機運の高まりにつながるものと考えます。

松戸市立総合医療センターの精神科外来再開を求める陳情について

 この陳情は、NPO法人若草会から提出されたものですが、苦渋の決断でしたが反対多数で不採択とさせていただきました。
 陳情の主旨は、精神障がい者が増えでいる中、高齢化が進み他の病気を合併する患者も増えている。市立病院は平成20年から精神科外来を休診したままで、精神障がい者が診察を受けるのに困難をきたしているので、安心して治療できる拠点病院がほしい。しかしながら病院当局と10年にわたり話し合いを続けているが、精神科医師の確保が困難であることを理由に進展がなく、議会においても精神科外来再開問題を一般質間してもらっていますが、同様の理由で進展がないため、精神科外来再開を求めて議会に陳情されたものです。
 この陳情について我が会派では、陳情者の気持ちは察するものの、苦渋の決断で不採択といたしました。その理由は議会最終日に討論の中で申し上げましたが、松戸市議会では、松戸市においても精神科通院医療公費負担患者数だけでも約3,000人を超えており、精神障がい者の地域生活支援に地域福祉と地域医療の連携は不可欠であり、後方支援病院としての機能をもつ精神病棟施設は欠かせないことから、平成17年6月定例議会において「国立精神神経センター国府台病院の存続を求める意見書」を採択しています。現在は、市内外の民間診療所や専門病院が精神疾患者への治療の役割を果たしている中で、公立の急性期病院が、東葛北部医療圏の中核を担う公立病院としてのあり方や、病院事業として松戸市立総合医療センターの経営のあり方に鑑み、精神医療にどこまで対応していかなければならないか更なる検討が必要であると感じました。松戸市執行部に現状を確認する中で確認できたことは、①現在の精神科は、入院患者の精神治療に非常勤医師4名で対応していること。②精神疾患を理由に、合併症の治療をお断りすることは無いこと。③市内にある精神科外来診療病院と連携していること。④精神科の常勤医師確保に努めていること。更には病院経営の視点から、常勤医師が確保できて外来診療を再開する場合に様々な環境整備の課題が生じ、歳出超過となること、つまりさらに赤字が増大すること。であることから、急性期の公立病院としての精神科外来診療の早期再開は現状では難しいと判断いたしました。しかしながら、精神疾患者の合併症治療が受けづらい状況もあることから、松戸市総合医療センターはもとより市内の全ての医療機関で解決すべき喫緊の課題であることは確かですが、ー病院や一市地域内で解決できる課題ではないと思いますので、東葛北部医療圏あるいは県域など広域的に働きかけ、国や県に対応を求めていく必要があると感じますので、バックデータを揃えて県や国に解決策を求めていくことを要望し、議会としても協力して行く。したがって現状においては願意に添いがたく不採択といたしました。

◆松戸市政ニュース◆

松戸市ふるさと応援大使に、那須川天心氏と富田治氏が就任!

 本市ふるさと納税事業の推進とともに本市のイメージアップにご協力いただくために、松戸市ふるさと応援大使の設置及び委嘱することになりました。大使に就任されたのは、松戸市出身のキックボクサーの那須川天心氏と中華蕎麦とみ田代表の富田治氏です。両氏ともふるさと納税の返礼品にご協力いただき、大変に人気があります。活動としては、ふるさと納税のPRポスターに被写体として協力、大使自身のSNSへの投稿、市公式Twitterへの投稿、イベント等でのPRを行う。

共働き子育てしやすい街ランキング総合編(令和元年度)第2位!

 日経DUALは、令和元年度の共働き子育てしやすい街ランキング総合編で松戸市が第2位となったことを日経新聞が発表した。評価された点は、国基準の待機児童が4年連続0を達成したことや0歳児が保育所に入りやすい点に加え、夜間の小児科診療体制とのことです。松戸市は、平成27年度には22位から始まり、平成30年度には5位となっていましたが今回過去最高の順位となりました。