令和6年12月議会報告(11月29日~12月17日)

  • 初日、市長から提出された専決処分1件の報告を「承認」、人権擁護委員候補者の推薦議案2件を「同「意」しました。このほか市長から提出された補正予算案を含む一般議案14件をそれぞれの委員会において審査し、最終日の採決により全て「可決」または「同意」されました。
  • 最終日には、それらの案件のほかに市長から提出された監査委員の選任議案1件に「同意」、議員提出議案9件を上程・採決し、6件が「否決」、3件が「可決」されました。また、議長及び副議長選挙、各委員会委員の選任、各委員長及び副委員長の互選、千葉県後期高齢者医療広域連合議会議員の選出を行いました。

《議会改革・政務活動費の見直し》

 松戸市議会は、議会改革の一環として政務活動費の見直しを行ない、調査研究のための研修および視察にかかる費用、広く議会活動を知らせる広報費用、その他政務活動に資する事務費・通信費・交通費などが物価高騰により活動が縮小傾向となっているため、近隣他市の政務活動費を参考に引き上げることを議員提出議案で可決承認されました。

《総務財務常任委員会の議案審査から》

一般会計補正予算(第6回)

令和6年度松戸市一般会計補正予算(第6回)は補正額合計3億454万7千円が提案され可決承認いたしました。
第6回の主な歳出予算では、民生費から放課後児童クラブ(小金・八ヶ崎第二北部)の空調機設置する費用(3,003万円)、放課後KIDSルーム(根木内・栗ヶ沢・梨香台・横須賀・幸谷・六実)の空調機設置する費用(3,962万7千円)、教育費から小・中学校の施設小破修繕増による工事費用(7,500万円)、選手等支援業務からスポーツ大会優秀選手褒賞金の申請件数が35件100件に増大による(250万円)

《教育環境常任委員会の議案審査から》

議案第40号契約の変更について

相模台小学校校舎増築工事について、特殊基礎工事の設計変更により工期を延長するとともに、契約上のインフレスライド条項の適用により契約金額を増額するため。 変更による増額37,798,200円工期を令和7年5月16日まで延期する。
(質疑)特殊黄青工事等の設計変更について、当初の契約書にはどのように盛り込まれていたか。
(答弁)建設工事は施工現場の形状や地質の状況、関係工事との調整の必要性等、さまざまな条件の中で施工するため、 当初想定した設計内容や工期について変更が余儀なくされる場合がある。そのため当初の契約書の中では、設計変更、工期の延長や短縮についての規定が盛り込まれている。

議案第44号指定管理者の指定について

松戸運動公園ほか8スポーツ施設の指定管理の期間が満了となることから、新しい指定管理者を指・定するため。
(質疑)指定管理者候補者審査評価表について、 最低基準点の決め方はどのようなものか。
(答弁)全庁的な運用は、満点の半分以上を満たす6割を基準とし、審査委員会においては、最低基準点を設定することが審議事項となっている。第1回審査会では、前回と同様の事業者であれば、最低基準点を6割から7割に引き上げてはどうか、事業者からの提案のみを審査するのではなく、過去3年間の管理運営した中での課題や、評価委員会での委員からの意見等を考慮し判断してはどうかとの意見をいただき、審議の結果6割とした。

《建設経済常任委員会の議案審査から》

議案第39号契約の締結について

今議案は、松戸市橋梁長寿命化修繕計画に基づき、老朽化した小山跨線人道橋の補修工事を行うため、工事請負契約を地方自治法の規定による随意契約として東日本旅客鉄道株式会社と8億6,767万8千円で締結するものです。工事期間は、令和11年3月30日までを予定している。
(質疑)小山跨線人道橋補修工事について、期間が長く施工費用が高額な理由は?
(答弁)主な理由として、鉄道敷地内で行う補修工事は終電後に線路を封鎖して電気を完全に停止してから作業を開始するため、線路を開放する始発までの時間は3時間程度しかなく、施工時間がかなり制限される。そのため工事の期間や経費も増え、また軌道の保安に関する経費も非常に大きいことから施工費が高額になる。さらに当該橋梁は、小山電車庫に接続する軌道上に位置し、終電後に多くの車両が通過することから、さらに作業時間が著しく制限され、施工費が高額になる要因となっている。

●各常任委員会の特定所管事務調査の委員長報告●

松戸市議会では、政策立案や監視機能という議会本来の責任を発揮するために、常任委員会では、閉会中における所管事務の特定調査事項としてテーマを設け、調査研究を行っています。今定例会では、その結果を各常任委員会の委員長から報告し、意見集約された3委員会の案件については議長から市長への政策提言として提出しました。

(総務財務常任委員会)◉公用車のあり方について

先進市への行政視察や執行部からの現状の説明を通して、公用車の管理や運用を一貫してデジタル化することが稼働率可視化、保有台数適正化、業務効率化に繋がり、同時に管理コスト削減や安全面の向上を図る一助になるとの意見集約に至った。よって公用車の管理や運用に関する機能を一元化した公用車管理システムを導入し、保有台数適正化および業務効率化を図ることを政策提言する。

(教育環境常任委員会)◉部活動の地域移行について

本事業は、子どもの活動場所やスポーツ・文化種目等の選択肢を増やし、将来の可能性を広げることが根幹にあると委員間で共有し、次のように政策提言した。まずは地域移行のスケジュール策定を行うため「協議会」の設置を求める。そのためには行政が事務局としてリーダーシップを発揮すること。
また多角的な視点でアンケート調査を実施し、生徒の希望や問題等を把握すること。これにより協議会の人選や形態を決めることができると考える。また、一朝一夕でできるものではなく、中長期的に進めていく必要がある。

(健康福祉常任委員会)◉健康増進・生活習慣病予防について

若い時から健康について考え理解し、取り組む流れの醸成の必要性を強く感じ、健康的な食生活や運動習慣を定着させ、定期検診等を受診する環境づくりが重要であり、 幅広い情報発信が生活習慣病予防へとつながるという意見集約に至った。このことから健診や検査を気軽に行えるアプリやシステムの導入を政策提言する。

(建設経済常任委員会)◉空き家等対策について

「早期に空き家を市場へ流通させることが重要であり、民間事業者との連携は必須である」「空き家化の予防・発生の抑制は、相続が発生する前に一人でも多くの所有者等に検討を始めてもらうことが重要であり、情報の周知・啓発を推進しつつ、気軽に相談しやすい環境の構築を求める」「特定空家等になることを未然に防ぐ取り組みとして、空家等対策の推進に関する特別措置法改正への対応が重要で「ある」「空き家等除去費用等の補助制度の調査研究および空き家等対策に係る体制強化を求める」以上の内容で政策提言することを大半の委員の意見はまとまっていましたが、一人の委員だけが納得しかねるとの意見があり、政策提言に至りませんでした。

次回の3月定例議会は、2/21(金)から3/25(火)です。
議会事務局にお問い合わせの上、傍聴にお越し下さい。