令和2年3月定例議会報告(令和元年2月25日〜3月25日)
- 市長・教育長の施政方針等に対する各会派の代表質問を行い、市長から提出された専決処分の報告を「承認」、農業委員会委員の任命議案14件をそれぞれ「同意」し、さらに令和元年度補正予算案9件を「可決」しました。このほか議員提出議案(新型コロナウィルス感染症対策に関する意見書提出について)1件を上程し、採決し全会一致で「可決」いたしました。
- 市長が提出した令和2年度予算に関する議案11件および条例などの一般議案21件をそれぞれの委員会において審査し、最終日の採決により全て「可決」または「同意」されました。
- 最終日には、それらの案件のほかに市長から提出された専決処分の報告を承認し、議員提出議案4件を上程・採決し、全て「否決」されました。
《市長・教育長の施政方針に対する代表質問〜市民クラブ》
市税収入について
(質問)本市最大の課題の一つが「市民一人当たりの担税力の低さ」ですが、総合戦略で示す数値目標が達成できれば、その成果が税収の伸びとして現れてくるはずである。この点において、評価・検証というPDCAサイクルが重要で、それによって本市の市税収入から見えてくる課題認識をどう考え、今後税収の伸びを期待する政策はどのようなことと位置づけているのか。担税力を上げるためにはどのような考えがあるのか伺う。
(答弁)本市は近隣市と比べて担税力が弱いため、市税構造を変えることが重要であると考える。そこで、まちの活力を低下させないためにも、まちづくりへの投資や子ども子育て政策などを積極的に展開することにより、総合戦略に掲げる4つの基本目標を実現し、子育て世代の定住化、人口流入の促進が図られ、市税構造の変化に寄与するものと理解している。したがって、ハード・ソフトの両面から、税収確保に向けた施策を推進するにあたり、プライマリーバランスなど財政状況を慎重に見極め、中長期にわたり自立した持続可能な財政運営を確立することが肝要であると考える。
公共施設再編整備について
(質問)公共施設再編整備にあたり行財政改革が不可欠と者えるが、新年度の取組みにおいて、①公共施設再編整備基本計画のもとに個別計画が策定されるが、全体としての政策目標、すなわち施設の統合・集約による財政負担の軽減を達成するためには、例えば「さいたま市のハコモノ三原則」のような確固たる)レールづくりが必要ではないか。②また、組織横断的で権限が強化された組織体制(調整型から推進型へ)が必要ではないか。③施設の統合・複合化においては、民間活力を導入し新たな財源を生む取組み(無から有を生む発想)ができないか。以上3点について伺います。
(答弁)①公共施設再編整備基本計画で掲げている4つの基本方針をルールとし、令和2年度中に個別施設計画の策定を予定している。それに先立ち、各施設の建物性能や施設機能および財務の3つの視点から施設評価を行い、評価結果により維持する施設や廃止等を優先する施設など4区分に分類したうえで、地域性などを考慮した再編整備を進めることで一定のルール化が図れるものと考える。②公共施設の再編にあたっては、総合計画や各事業計画等との整合を図る必要があり、全庁的な調整が不可欠であることから、基本政策の企画立案および施策の調整を行う総合政策部内に公共施設再編課を設置しておりますが、今後は計画を実行段階では、総合政策会議や公共施設再編整備検討委員会などにおける総合的な調整を図る仕組みの検討を進める必要があると認識している。③今後、施設の更新・集約・複合化を行う際には、PPPやPFI手法導入優先的検討規定に則り、サウンディング調査等を通じ民間企業のニーズを探りながら民間活力の導入を図っていきます。
松戸駅周辺まちづくり基本構想について
(質問)JR松戸駅の大規模改修をきっかけに、貝体的に進んでいる新拠点ゾーソ整備事業や都市再生緊急整備地域の指定等は全体構想の一部と考えるが、今後の松戸駅周辺全体の事業効果を伺う。
(答弁)新拠点ゾーンは、本市の中心市街地である松戸駅近傍に残された唯一の大規模なまちづくり用地であり、周辺に賑わいを創出する大きな可能性を秘めている。また災害発生時においても高い防災拠点機能を兼ね備えることが可能となる。
教育施策について
(質問)学校と地域との連携は、地域に開かれた学校の姿を全庁的に共有し、創造する具体的な体制づくりが必要と考える。また、学校・教員が担う役割と保護者・地域が担う役割を明確に意識し連携することが不可欠と者えるが、本市の見解を伺う。
(答弁)地域の方々には、小学校の登下校時の見守り活動、学校周辺の清掃作業等、すで
にボランティアとして学校に協力いただいています。今後は地域の方々による学校に対する支援の内容等の現状を具体的に把握し、地域の特性に応じた支援の輪がさらに広まるように検討していく。
《予算審査特別委員会》
令和2年度 松戸市一般会計予算・特別会計予算・企業会計予算を可決!
令和2年度一般会計予算案は、1,551億6,000万円(伸長率▲0.7%)で提案され、その他、特別会計および企業会計を含めた11会計予算総額3,179億6,173万2,000円を原案の通り可決いたしました。我が会派(市民クラブ)は、予算について課題や要望事項を指摘し予算には賛成いたしました。以下、いくつかの指摘事項を報告させていただきます。
◆令和2年度予算についての指摘事項◆
東京オリンピック・パラリンピック推進事業では、「東京オリ・パラやさシティおもてなシティ推進会議」は、メンバー構成を見ると、近隣市に設置されてなく、スポーツ科学・スポーツと文化・観光・教育と国際交流・4大学の交流などの連携と協働により他に例のない取組みが期待できると考える。大会の効果を本市の活性化や持続的成長につなげられる取組みを推進する極めて重要な会議であると認識する。一過性に終わらせることのないように、交流のなかった分野を代表する方々をつなぐ貴重な場として充実させるよう要望する。
市民生活安全対策事業では、市民参加型街頭防犯カメラと市設置型防犯カメラは設置の効果は大きいものと認識していますが、補助の違いや費用面などで差異が生じていることから、設置目的を明確にし、費用面や制度上の差異が生じないように再考察すべきと要望しました。
農業政策事業では、農業の多様性に鑑み教育や福祉政策とも連携し、安心安全な地場農産物の生産供給を強く支援し生産者の報われる政策を推進すること。加えて市街化調整区域の7割を農地が占めていることから、開発を伴わない用途変更に規制をかける条例なども関係各課の連携のもと検討することを要望いたしました。
交通利便性向上検討事業ではコミュニティバスの中和倉地区の本格運行されますが、他の13地区の交通不便地域の解消については、運行指針を明確にし、単なる交通不便地域の解消に留まらず、公共施設・医療施設・商店街などの巡回も視野に入れるなど、運用面や路線にも様々な仕組みを検討し、過大な財政負担にならないよう検討すること。
歳入では、市税収入の見込みは約690億円と横ばいの状況です。自由度の高い自主財源である市税を増収することは様々な政策に対応でき本市の豊かさにつながります。本市最大の課題の一つである「市民一人当たりの担税力の低さ」の解消は、総合戦略で示す数値目標が達成できれば、自ずとその成果として表れてくるはずと考えます。例えば、外環道路の完成に伴う松戸インターでき、千葉北道路の開通が予定され、区画整理事業の検討されることで、ますます本市のまちづくりが他市と比較してアドバンテージとなることです。そのためにも今後策筵される都市計画マスタープランにおいて、市街化調整区域の市街化区域への編入を、特に駅から至近距離にある市街化調整区域は言うまでもなく、実施していくことなどを指摘いたしました。