平成30年12月定例議会報告(平成30年12月6日〜12月25日)
- 初日に市長提出議案4件(人権擁護委員候補者の推薦)が上程され可決しました。また、このほか市長から提出された一般議案12件(すべて可決・同意)を各委員会に付託され審査を行いました。
- 最終日には、追加提案された議員提出議案8件(可決3件・否決5件)と各議案の討論・採決が行われました。
《一般質問より》
聖火ランナーの松戸市への誘致について
東京2020オリンピック・パラリンピックが来年に迫ってきましたが、来年の7月に千葉県を聖火ランナーが3日間走ることは決定しています。しかし県内のどこを走るかはこれから選定されるようです。そこで松戸市内に聖火ランナ一を走らせるためにはどのような誘致活動をされているのかの質問に対し、担当部からは、市民が東京2020オリンピック・パラリンピック大会を身近に感じるために、聖火リレー誘致は大変重要だと考える。東葛6市では千葉県に対し「聖火リレーのルート選定に向けた要望書」を平成30年度に2回、また本市独自でも2回要望書を提出してきた。さらに誘致啓発活動ポスターを作成し、公共施設等に掲示している。今後も聖火リレーの誘致や東京2020オリンピック・パラリンピック大会の機運醸成にさらに努力していくとのことでした。
県内でも人口の極めて多い地域である東葛地区に聖火ランナ一を走らせることは、大会の機運醸成には必要不可欠であると考えます。特に松戸市を走ってもらうことに市民は大変期待していることから、実現に向けて継続して努力してほしい。
福祉まるごと相談窓口の体制強化について
本市が平成30年度から新設した「福祉まるごと相談窓口」の現状評価と体制強化についての質問に対し、担当部からは、松戸市では介護保険制度の日常生活圏域である15の圏域ごとに、介護・福祉の施設整備や地域包括ケアの仕組みづくりを進めてきた。この圏域ごとで培われた連携を基盤として、地域包括支援センターが高齢者のみならず、子どもや障害、生活困窮といった様々な分野の相談ができるようにするには、専門職の配置や人員体制の強化が必要である。そこで、この相談窓口は高齢者支援課の基幹型地域包括支援センターに設け、これまでのように抱える課題ごとに複数の窓口に足を運ぶことがないように、1ヵ所の窓口で全ての相談ができるワンストップ形式とし、精神保健福祉士2名を新たに配置し、保健師や社会福祉士、看護師など計約10人の専門職が対応することとした。平成30年11月までの相談実績は受理件数140件で、そのうち世帯構成でみると「未婚の子と高齢者」が50件で最多となり、これまで埋もれがちだった「ひきこもりの未婚の子」の相談が寄せられるようになり、早期支援につなげることが可能になった。今後さらに様々な相談ができるように相談体制の整備を進める。
本市の福祉事業は先進的であると評価いたします。この新相談窓口も、ワンストップで専門職が連携し、対応の総合調整を行う窓口であり、市民に寄り添った効率的な支援につながつている。今後の課題として、ひきこもりに対する県内の支援機関は少なく支援期間も長期にわたることから、どこまで高齢者支援課で対応できるかは限界がある。私としても支援機関の充実は政治的にも検討してい<必要があると考える。
《総務財務常任委員会の審査から》
議案第28号 平成30年度松戸市一般会計補正予算(第3回)
債務負担行為補正として管理代行業務2件を可決
この議案は、管理代行業務として矢切にある市民活動サポートセンターならびに松戸市斎場にある北山会館の管理代行期間が終了することから、引き続き安定した運営を確保するために債務負担行為を追加し期間と限度額を設定するための議案です。質疑の中では、前回の管理代行料との相違点とその理由を問われ、市民活動サポートセンターでは、事業費・人件費・消費税で約3,100万円増加している。これは、現在、市の直営で実施している人材育成のための事業「まつど地域活躍塾」を、新たな事業として指定管理事業に組み込んだことからです。北山会館では、経費削減として維持管理費・需用費・一般管理費に減額はみられるものの、人件費・消費税の増額でトータル約800万円の増加となっている。その他の質疑にも、しっかりと答弁をいただき大きな疑義はなく、これらの管理代行業務の債務負担行為補正は、全会一致で可決承認されました。
ただし、これらの2つの施設についてはこの補正予算を提案するためには、事前に公募により新しい管理代行業者を決めています。その選定については、所管の各常任委員会で審議が行われました。その内容を簡単に報告いたしますと、北山会館に関しては、公募しているにもかかわらず1事業者しか応募がなく、公募の要綱には合致しているものの競争性の原理は働いておりません。今回は応募要件を緩和し広く募集したとのことだが、結果が結果だけに、まだまだ多くの業者が応募できない内容であることは否めない。今後さらに精査をすることを要望いたしました。また、市民活動サポートセンターでは2事業者の応募があり、選定委員会によりプレゼンなど行い現在の指定管理業者ではない新しい事業者に一度は決定しました。しかし決定後に不可解な辞退(やっぱり出来ませんという感じ)がなされ、結局は現在と同じ事業者に決定されました。決定後の辞退に関しては、もう少しその理由などを制限する必要があり、今後、検討するように要望いたしました。
《松戸市政ニュース》
旧伊勢丹松戸店のビルが今年4月に新施設としてプレオープン!
旧「伊勢丹松戸店」から生まれ変わり、地元密着の新施設ショッピングモール「Kite Mite Matsuda(キテミテマッド)」が平成31年4月にプレオープンすることが、合同会社松戸ビルヂングから発表されました。まだまだ詳しい内容は議会に対しても報告はされておりませんが、食品スーパ一を核店舗としてグランドオープンには約50店舗、地元にお住まいの旧来のお客様に加え、若い世帯の流入が続く近隣地域からの共働き世帯や子育て世代の方々にも日常的に利用していただけるようなショッピングセンターとして松戸市の新たなランドマークを目指すとのことです。プレオープン前の3月18日(月)には、本市の施設として「(仮称)松戸市パスポートセンター」もこの新施設の9階に開設いたします。議会としても駅周辺の活性化に貢献できるものと期待をしています。
松戸市役所本庁舎について
松戸市の庁舎の現状は、本館が建築後59年、新館が建築後49年が経過し建物や設備の老朽化が進んでいる。旧型施設であることに伴うバリアフリーやセキュリティ対応の限界、多様化する市民ニーズヘの対応のための執務室不足による借り上げ庁舎への機能分散が、市民サービスの低下を招いている。さらに、平成7年に実施した耐震診断により、構造耐震指標(Is値)が0.3と診断され、震度6から7程度の大規模地震で倒壊の危険性があることが判明しました。こうしたことから、今後の方向性として庁舎は大規模災害時の対応拠点として機能しなければならず、必要な機能を確保し市民の利便性向上を図るために、速やかな庁舎の建替えに向けた検討を行わなければならない。なお、建替えについては工事期間やその間の業務の継続性の観点から現地ではなく移転建替えが望ましいということが、平成29年2月15日の議会全員説明会で説明されました。移転先がどこかということにはまだ言及はありませんが、新庁舎整備の基本的視点を①災害対応拠点としての安全安心な庁舎②機能的で利用しやすい庁舎③市民がふれあえる庁舎④環境に優しい庁舎⑤財政負担を軽減し、長期間有効に使い続けられる持続可能な庁舎として、平成31年度に以下の2点、(1)新庁舎に必要な適正面積の算定の委託、(2)新庁舎建設に向けた基本計画策定支援業務委託を実施してい<ために予算計上をしていきたいとのことでした。議会としても、新庁舎が必要であるという市庁舎の現状は理解していますが、移転がいいのか現地がいいのか、またはその他の方法がいいのかは様々な意見があるところです。まずは建設費総額等を算出するためにも、新年度は規模や手法の調査をしっかりと実施する必要があると考えます。